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React 18から19への移行で直面した7つの落とし穴と解決策
高田晃太郎
レガシーコードを含む大規模なReactコードベースでは、メジャーアップグレード時にビルド警告や型エラーに直面しやすいという指摘がコミュニティでも広く見られます。React 19はActions(フォーム送信を関数に直結する新機能)、use(Promise/リソースの直接読み出し)、アセットのプリロード/プリイニット、refの扱い改善などで開発者体験を前進させる一方、既存プロジェクトでは小さな前提のズレが大きな生産性低下につながりがちです。無計画な一括移行はビルド通過までに時間を要し、ホットパスのレンダリングで回帰が発生することもあります。逆に段階導入と計測を併用すると、移行工数の見通しを立てやすく、フォーム送信のUXや安定性も向上させやすくなります。
本稿では、React 18から19へ移行する際にCTOやエンジニアリングマネージャーが直面しやすい7つの落とし穴を、再現ケースと回避策、完全なコード例で解説します。各節は既存アプリに段階導入できる順序で並べ、計測指標とロールバック戦略も示します。
落とし穴1:Form Actionsの前提を誤りクライアントだけで導入してしまう
React 19はフォーム送信を関数に直接バインドできるActionsを導入しました。これはプログレッシブエンハンスメントの観点で強力ですが、フレームワークやサーバ環境(SSRやサーバアクションの橋渡し)が対応していることが前提になります。Next.jsのApp RouterなどActionを橋渡しする仕組みがない純粋なCSR(Client-Side Rendering)アプリに、いきなり
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